パートマリナ&ミシェル P
世界が崩壊する音を―――聞いたことがあるかい?
じわじわと広がる紅の血だまりにたたずむマリナが、両手と片頬を真っ赤に染め上げて、足元に転がる肉塊を愕然と見下ろしている。
マリナの白い肌と、鮮血の紅のコントラストの美しさにミシェルは陶然とし、その姿を飽くことなく眺めていた。
しかしナイフが手を離れた瞬間、自分がミスをおかしたことを悟っていた。
何のためにポルトオシエルがあったのか……この男に一服盛り、記憶を操作するだけでことは済んだはずなのに、それを自分の中の何かが許さなかった。
マリナに近寄る己以外の男、そしてあろうことか片割れと勘違いしたこの男を、これから先、のうのうと生かしておけようか!?
読んでくれてありがとう
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